単なる文化財展と思いあまり期待していなかったが、小さいながらも纏まっていたので記すことにした。タイトルは『新指定された普濟寺』であり、「たちかわの文化財」は形容詞的なものである。臨済宗玄武山普濟寺は立川市を代表する寺であり、また立川氏館址に建っている。最初に今年春に市文化財に指定された境内幷堂塔図、古過去帳など4件が出ている。次に館址から出土した瓦、青磁、かわらけなどが並んでいる。館の東南側の土塁の一部が残っており、都史跡に指定されている。当然のごとく館が廃絶した後に寺は建立された。創建は十四世紀なので、それまでは別の場所にあったと思われる。次に覚や過去帳などが出ている。いわゆる朱印寺であるが、歴代将軍の朱印状自体は出ていない。板碑は1基のみである。多くの板碑を所有しているが火災で損傷が激しく、出品されている板碑も変色している。最後は国宝六面石幢であり、その模型、実測図が出ている。常設展示室にも石幢のレプリカや普濟寺版刊経がある。刊行物は見開きのパンフレットと出展リストがある。なお、ラウンジでは『青梅線の始発 立川駅』も開かれており、常設展示室内には東京文化財ウイークの一環として都有形文化財の銅鉦鼓が見られる。
資料館は立川市の通史と自然をテーマにした常設展示室がある。JR青梅線西立川駅から徒歩20分である。昭島市との境に近い。バスはJR青梅線、中央線立川駅から出ている。
2024年10月22日から12月1日まで開催
2024年10月25日見学
2024年10月31日記