岐阜市歴史博物館見学記

 滋賀県から岐阜県へ入る。この館は何度か行っているが、見学記は初めてである。タイトルはずばり『加納藩』(チラシには家康が築いたが枕詞にある)、サブタイトルは「江戸幕府を支えた270年」である。一階の特別展示室と二階の特集展示室を使い、計112種の展示である。大きく加納藩自体と領民に分けられる。1章は加納城と加納藩主であり、歴代の事績を奥平信昌像、亀姫像、領地目録写などで紹介している。城に関しては少ししか触れられていないのが寂しい。2章は城下の人々、3章は村の人々である。前者は商人、職人、後者は農民を対象にしている。領民の生活、文化など扱い、職人尽絵、裃、洪水絵図、蒔絵行器等々が出ている。エピローグは加納藩の終焉であり、また藩のことになる。二階の展示となる。幕末から近代の藩を職制書、加納藩家中図などで説明している。サブタイトルに江戸幕府を支えたとあるので、もう少し藩主、家臣、藩政などを取り上げて欲しかった。刊行物は出品作品リストのみである。

 博物館は市内の歴史を紹介する二階の総合展示室を広くとっている。金華山の麓にある岐阜公園の一画にある。公園は岐阜城の平地部分に位置する。長良川にも近く、市民の憩いの場となっている。岐阜城址は模擬天守のある山上一帯(ロープウェーで登る)や山下の信長居館址に遺構が残っている。JR東海道本線岐阜駅からバスであり、本数を多く便利である。

2023年3月25日から5月21日まで開催

2023年4月29日見学

2023年5月10日記