東京都立中央図書館見学記

今回は博物館、資料館と違い、図書館の見学記である。図書館関係の展示は情報がなかなか入らないが、東京文化財ウイークの恒例イベントの一つで毎年行われている。図書館では重要文化財の江戸城造営関係資料(甲良家伝来)を所蔵しており、それの関連展示である。タイトルは『幕末の大奥と明治の皇城』であり、サブタイトルは「和宮と昭憲皇太后」である。東京都公文書館、宮内庁宮内公文書館との共催であり、約50点が出ている。第一会場と第二会場に分かれる。第一会場はサブタイトルにあるように和宮と昭憲皇太后に焦点を当て、江戸城図を中心に浮世絵、史料から構成されている。最初に慶長年間の江戸城図を数点並べているが、これは話題性の提供であろうか。第二会場は江戸城の絵図や古写真をパネルにして展示している。ただ、展示会場を一か所に集約したほうが見やすいと思う。刊行物はパンフレットが出ている。なお、宮内公文書館が少しずつ外部での展示に参加しているのは良い傾向である。

都立図書館は区部、多摩に各一館ある。中央図書館は有栖川宮記念公園の中にある。公園は旧有栖川宮の御料地で、江戸時代は盛岡藩下屋敷であった。大名庭園の面影を良く残している。東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩8分である。六本木や麻布十番方面へは徒歩で20~30分と少し遠くなるが、歩けない距離ではない。

<h3>2017年10月28日から11月12日まで開催</h3>

見学日
2017年11月1日
2017年11月9日