小田原城天守閣見学記

台風の土砂降りの雨の中、決行して見てきたのは『小田原北条氏の絆』である。サブタイトルは「小田原城とその支城」である。天守には十数回行っているし、2016年のリニューアル後にも数回見ている。昨年、八王子市、埼玉県寄居町と姉妹都市になったのを記念して、今までの企画展よりも規模を拡大しての開催である。いつもの企画展は4階のみであるが、今回は2階、3階の一部も使用している。2階で目に付くのは河村城、沼田城、宮城野城等の城絵図である。小田原天守閣蔵であるが、初めて見た。3階では甲冑、刀剣を並べており、三十二間筋兜(秩父市椋神社蔵)、五枚胴具足(秩父市個人蔵)などの良品を借りてきている。

4階は出土遺物のオンパレードである。もちろん小田原城址のものが多いが、八王子城址、鉢形城址、箕輪城址、本佐倉城址、葛西城址、津久井城址、山中城址からの遺物も展示されている。圧倒的な数量である。展示品の中で興味があったのは武具類である。城址からは出にくいものであるが、兜鉢(小田原城址)、前立(山中城址)、小札(八王子城址)など目にすることが出来たのは良かった。4階は片側展示ケースの回廊になっている。改修でも手をつけなかったので、ほとんど一方通行のようにしか見れないのは残念である。出版物に図録がある。展示物全ての写真の他に、各城の解説載っているので参考になる。悪天候のために見学者は少なめであった。普段はすごい混みようとのことであり、かえってゆっくり見学出来た。

天守の1階と2階、3階の半分は常設展示であり、5階は展望室となっている。リニューアル前よりも展示品がかなり減り、その分ビジュアル面に力を入れている。館内にミュージアムショップがある。関東では珍しく城郭グッズが豊富である。小田原城址は少しづつ整備が進んでいる。他に常盤木門、歴史見聞館の施設や銅門、馬出門も復元されている。JR東海道本線小田原駅から徒歩10分である。

<h3>2017年10月1日から12月24日まで開催</h3>

見学日
2017年10月29日
2017年11月8日