埼玉県立歴史と民俗の博物館見学記7

 タイトルは『鷹のおでまし』、サブタイトルは「鷹狩の美術」である。見るかどうか迷ったが、徳川将軍家の御殿に触れていれば参考になると思い見学した。出品数は84件、参考9件を数える。プロローグの鳥類のはく製を経て第一章の鷹と武家から始まる。一色直朝、伝宇喜多秀家、伝土岐富景の鷹図や伝德川家康所用陣羽織尾張家御鷹場絵図などが出ている。続いて第二章は鷹狩である。鷹狩絵巻、鷹狩図巻、鷹狩図屏風などが並んでいる。第三章は鷹の姿であり、鳥小屋図屏風、犬に鷲図などが出ている。屏風や絵巻は場所を取るが、やはり県立だけあっていくつも出品されていたのは見応えがあった。古文書よりも絵画資料は一見して分かるのでとっつきやすい。武家の間で鷹は題材として好まれていたことが良く分かった。御殿遺跡についてはパネル一枚で終わっていたのは物足りなかった。刊行物は図録と出品目録がある。館内では他に『江戸時代の狩り』、『歌仙のお出まし』等が開かれている。

2024年10月12日から11月15日まで開催

2024年10月14日見学

2024年10月25日記