袋井市郷土資料館見学記

 愛知県から静岡県に入る。タイトルは『袋井から見た歴史上の徳川家康』である。資料館とすぐ隣の近藤記念館の二つを会場としている。資料館に入るのに記念館経由というのが紛らわしい。資料館の方がメイン会場であり、歴史上の家康がテーマである。ロビーに馬伏塚城ジオラマがあり、展示室に入ると真ん中に高天神城ジオラマが置いてある。実物は家康判物、伊奈忠次寺領証文、十二所居館出土のかわらけなどがあり、あとは解説パネル、写真パネルを多用している。袋井を含めて遠江全体の戦乱を取り上げており、寺社領の安堵、検地の実施など領国支配についても言及している。もう一つの建物である記念館の一部屋は神として語られる家康がテーマである。展示室の真ん中に久野城ジオラマ、地形モデルがあり、実物は無く解説パネル、写真パネルのみである。手作りの展示といった感がある。実物をいくつか展示しあとはパネルを並べるというやり方なら、今年に限り静岡県内の市町村はどこでも家康がらみの展示が出来そうである。刊行物は8ページのリーフレットが無料で配られている。

資料館は浅羽支所内にある袋井市歴史文化館の一部であり企画展のみの会場である。常設展示室は近藤記念館の一部屋を使っている。これら3館は至近距離にあるのでもう少し機能を整理して欲しい。交通はJR東海道本線袋井駅からバスである。

2023年5月2日から6月30日まで開催

2023年6月10日見学

2023年6月19日記

画像はリーフレットの表紙