この館の見学記も9回を数える。タイトルは『描かれた忍城』、文政六年(1823)の三方領地替二〇〇年を記念している。テーマ展であり過去2回見た(2018年、2020年)城絵図展も図録が無かったので、今度は見るかどうか迷った。先に行った友人から分けて貰った図録を見て行くことにした。城絵図は原図19(写を含む)、パネル4計23点であった。他に桑名城之図も出ている。年代的には慶長年間(1596~1615)から明治六年(1873)までであり、忍城図1点、慶応二年忍城之図、忍城内曲輪絵図は初公開である。特に忍城内曲輪絵図は二ノ丸だけのパーツであり珍しい。凡例の見方を含めて解説も充実している。同じような図でも少しづつ写し方が違っているのが分かる。城絵図以外では史料が9点出ている。館で把握している城絵図44点のうち約半分が展示されている。一つの城の絵図がまとめて見られる良い機会であった。刊行物は図録がある。これはこれで参考になるが、全ての絵図集成もぜひ作成して欲しい。
2023年7月8日から9月3日まで開催
2023年7月23日見学
2023年7月27日記