長野県立歴史館見学記2

 上田市の次はお目当ての千曲市へ行く。タイトルは『諏訪と武田氏』である。諏訪氏と武田氏ではなく、諏訪としたのは諏訪信仰、諏訪地域と武田氏の関連がメインとなるからである。計34件で大きな展示室の割にゆったりとした配置であった。信玄(晴信)と勝頼に分かれるが、前者の方が多くを占めるのは当然であろう。本小札紅糸威胴丸、川中島合戦絵図、諏訪明神像などが出ている。雲峰寺蔵の諏訪神号旗、孫子の旗もある。古文書は信玄の寄進状、朱印状などが並んであるが、神長官守矢史料館からのものが多い。勝頼のコーナーでは下諏方社図、梵鐘、鐸鉾などが展示されている。山梨県側からの出品はいくつかあるが、肝心の諏訪大社からのものは1件しかなかった。恰好のテーマであり有名な品が出ているが、土曜日なのにそれほど混んでいなかったのは北信の人は南信のことにあまり興味がないせいであろうか。隣の小展示室では「諏訪と武田氏に関わる城郭鳥瞰図」として『宮坂武男』展が開かれている。12枚の図で構成されている。これも今回の企画展の一部である。刊行物は図録と資料目録がある。

2022年10月8日から11月20日まで開催

2022年11月5日見学

2022年11月15日記