前橋市粕川歴史民俗資料館見学記

 川場村から前橋市へ南下した。この館には数回行っているが、見学記は初めてである。『前橋藩第4代藩主酒井忠清とその時代』、サブタイトルは「酒井家文書に残された忠清申渡状を読む」である。老中、大老になった譜代大名酒井忠清をめぐっての展示である。特に酒井家文書、その中でも109通もの申渡状が中心となる。但し展示されている21通はコピーであり(他に老中連署奉書1通)、原文書は前橋八幡宮、三夜沢赤城神社、玉村八幡宮宛の寄進状のみである。他に伝酒井忠清像、神明宮の甲冑、脇差、玉村八幡宮棟札、前橋城絵図の実物が出ている。歴代の前橋藩主の中でも酒井忠清をメインに取り上げた企画であった。刊行物は15ページのコピーが図録がわりとなる。これには酒井雅楽頭家のことも載っている。

 資料館は旧粕川小学校の校舎を移築しており、最初は粕川村立歴史民俗資料館であったが、前橋市と合併してとから現在の館名となった。常設展示として赤城山麓の歴史民俗、特に古墳、女堀などが詳しい。上毛電鉄膳駅から徒歩8分である。すぐ隣に県史跡の膳城址があるが、資料館からのルートがないのが不便である。

2019年10月19日から2020年3月1日まで開催

2020年1月26日見学

2020年2月4日記