今年最初の見学記である。いつもは中世関連のシンポジウムに合わせて見ることにしているが、今回はそれがないので単独での見学である。タイトルは簡潔に『越山』、サブタイトルは「上杉謙信侵攻と関東の城」である。展示室が狭いのは分かっているので、どこまでテーマに迫れるか興味があった。最初の方の古文書、肖像画、文献などのコーナーはほとんどが複製、パネルであって原物は2点ほどしか無かった。やや物足りない気がした。その点、続くコーナーでは出土遺物が多く並んでいる。杉山城址、深谷城址、石戸城址そして県外での金山城址、唐沢山城址のものである。それらの後に展示されている出土した武器武具が今回の見所であった。銃弾、兜前立、馬鎧、刀装具などである。発掘で出ること自体が少ないので、これだけ一堂に見れたのは良かった。刊行物は図録と展示資料目録がある。展示だけで越山を知ることは難しいのでこのような時は図録が役に立つ。ロビーで関連した『比企城館群の戦国時代』パネル展も開かれている。
<h3>2018年12月1日から2019年2月17日まで開催</h3>