国立公文書館見学記3

明治150年ということでこの館でも今年から数回の関連展示が行われている。3月の特別展『江戸幕府、最後の闘い』も見たが、内容的に私にとっては難しかったので見学記は断念した。それに対し今回の企画展『戊辰戦争』サブタイトル「菊と葵の500日」は規模はやや小さいがなかなかのものであった。展示数は53点である。大きく4章に分かれる。1章は開戦 鳥羽・伏見の戦いである。一番初めに戊辰所用錦旗及軍旗真図があり目を引く。2章は江戸・関東への転戦である。上野戦争の他に、あまり知られていない甲州勝沼の戦いや野州戦争についても触れられている。赤報隊の相楽相三への贈位に関する史料も興味深い。西郷隆盛関連の史料も数点出ている。3章は東北・北越戦線へであり、スペースも増えている。河井継之助の贈位については初めて知った。4章は終幕 五稜郭の戦いであり、一番多く史料を並べている。戦いの後始末に関する史料もよかった。概して新政府軍、旧幕府軍の両方に目配りした展示となっている。また、写真パネルも多く参考になる。前の特別展では図録が出ていたが、今回は企画展なので資料一覧のみであった。こちらも図録もしくはリーフレットなど欲しいところであった。

<h3>2018年5月26日から6月30日まで開催</h3>

見学日
2018年6月12日
2018年6月16日