丸善丸の内本店ギャラリー見学記

今回は博物館等以外の場所での見学記である。慶応義塾図書館主催の『古文書コレクションの源流探検』である。なぜか慶応義塾大学には博物館らしき施設がないようなので、ここでの開催となっている。私は古文書は専門外なので(単に読めないだけであるが)見学記はパスしようと思ったが、充実した内容であったので記すことにした。何せ出品数計70点のうち古文書が67点を占める。ほとんどが武家文書であり壮観である。大きく5章に分かれている。最初の2章はこの展示のサブタイトルが「反町十郎、反町茂雄、木島誠三、木島櫻谷、そして・・・」とあるように、このコレクションがいかにして慶応義塾大学に入ったかの紹介である。あとの3章は古文書の軌跡を辿る、古文書のかたち、古文書を探るのテーマごとに並べている。14世紀から17世紀までの著名な武将、大名たちのオンパレードであり、信長、秀吉、家康の他に尊氏、義昭、勝頼、景勝など枚挙にいとまがない。古文書のみの展示でこれほどの規模は過去にもそう多くはないはずである。ただ、同じ人物が離れて展示されているので、個人的には年代順にして欲しかった。あくまでしろうと的な感想であるが。刊行物は図録と出品一覧がある。図録には全ての文書がカラーで載っており、翻刻も付いている。残念ながら7日間のみの会期であった。

<h3>2017年10月4日から10月10日まで開催</h3>

見学日
2017年10月5日
2017年10月14日