今回は『村のお殿様』を見てきた。サブタイトルは「取手を治めた旗本たち」である。取手市内の旗本といえば最も有名なのが本多作左衛門重次である。「一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ」の手紙で知られる。重次は三千石の旗本で終わったが、子の成重が四万六千三百石の大名となり越前丸岡城主となった。五代目の重益の時に改易されたが、二千石の旗本として存続した。市内に領地を持っていた。歴代の甲冑などの遺品を蔵する菩提寺の浄土宗本願寺はセンターの近くにあり、県史跡の重次の墓も寺から歩いて行けるところに残っている。他に市内を領地とする建部氏、松平氏や幕末に活動した間部荘太郎、土岐頼旨の紹介もある。刊行物は8ページのリーフレットが無料で配られている。
埋蔵文化財センターというように基本的には埋蔵文化財の調査研究機関であるが、歴史民俗系の展示も行っている。市内には他にこのような展示施設は無いらしい。展示室は一部屋だけであり、常設展示は行われておらず年二回の企画展のみである。なお、企画展ごとにリーフレットを作成している。薄いものであるが、非常にありがたい。JR常磐線取手駅からバス便があるが、住宅地の中の目立たない建物なので初めての人はバス停から迷うかもしれない。
<h3>2017年7月25日から10月1日まで開催</h3>