横浜開港資料館見学記2

この館は二回目の見学記である。友人から券を貰ったので『横浜の西洋人社会と日本人』を見てきた。テーマ的に関心が薄かったので見学記はパスしようとしたが、思ったより見所があったので紹介することにした。サブタイトルは「異文化へのとまどい」である。横浜開港に特化した資料館であるが、今回は主にヨーロッパからやって来た西洋人から見た横浜及び日本がテーマである。一口に西洋人といっても外交官、宣教師、商人そしてその家族などいろいろであり、軍人もいた。

面白かったものをいくつかあげる。まず生麦事件関連で犠牲者のリチャードソンの写真である。このようなことで有名になるとは思わなかったであろう。イギリス陸軍のスミス中尉の家族あての書簡は用紙にびっしり書き込まれており、几帳面な性格が浮かんでくるようである。ドイツ人商人の妻のクララが集めた席札やカードのスクラップブックである貼込帳は保存状態が良いせいもあり貴重である。当時は何でもなくても後々重要な資料となる典型例であろう。他にもビゴー、アーネストサトー、ヘボンなど有名無名の人の史資料が見られる。肖像写真も多く並んでいる。プライベートな記録には日本人の良い点悪い点が率直に書かれており、日本人論の参考になる。刊行物は史料目録しかないのが残念である。

<h3>2017年7月20日から10月22日まで開催</h3>

見学日
2017月8月25日
2017年9月1日