大宮、熊谷経由で『江戸湾沿岸警備と忍藩展』を見に行った。小山市立博物館に続いて幕末関連の展示である。但し、テーマは全く異なっている。異国船が日本近海に現れるようになると、幕府、沿岸諸藩は台場などを構築した。江戸湾はそれでも足りず、忍藩を初め内陸諸藩にも動員が命ぜられた。多くの藩が内房、外房、三浦半島、江戸内海に台場、陣屋を構えた。忍藩は天保十三年(1842)から慶応四年(1868)にかけてである。その間、多くの藩士、その家族が死亡しており、遠く離れた地での苦労がしのばれる。警備にかかる費用も大きな負担であった。台場は最近世城郭であり、現在もいくつか遺構が残っており、展示でも多くの絵図が並べられている。企画展示室に収まらず、常設展示室でも一部展示されている。刊行物は図録がでている。
博物館は模擬の忍城御三階櫓を付設している。本丸址の一画にあるが、周り水堀、土塁も復元である。城の遺構は所々に残るのみである。常設展示室が本館と櫓の二ヶ所に分かれていて、行田市の通史を展示している。博物館は秩父鉄道行田市駅から徒歩15分である。バス便はJR高崎線吹上駅から出ている。
<h3>2016年10月8日から11月27日まで開催</h3>