先日、友人から『玉村町の環濠屋敷と城館展』の解説書をもらった。これを読んだら見に行きたくなった。展示の最終日になんとか見学出来た。なんとかという訳は交通の便が悪い所にあるからである。それは後述することとする。玉村町文化センター内にある資料館は何回か車で行っているので、大体の展示方法は分っていた。古代から近代までの常設展示は従来の資料館パターンであり、その一画を企画展に使っている。
ほとんどコーナー展であるが、所狭しと出土遺物が並んでいる。計229点である。実物の展示は遺物のみといっていい。ほかに開設パネル、写真も多くある。縄張図は山崎一氏の手による。昭和二十二年の米軍航空写真、昭和四十六年の古写真もあり、大変貴重である。玉村町はほとんどが平地であり、そこに60近い城址があった。しかし、残存状態が悪く、発掘で見つかった例も多い。なお、解説書は展示に沿って書かれており充実している。30ページで無料なのがありがたい。他に資料目録もある。2015年に刊行された『玉村中世史研究1』(玉村中世史研究会)も参考になるであろう。
年に数回の特別展、企画展では無料の解説書、リーフレットを作成しており、資料館の規模に比べて運営は活発である。玉村町への車以外の行き方はJR高崎線新町駅からバスであるが、1時間に1本しかない。タクシーなら10分である。日光例幣使街道の宿場町であったが、今はその面影は少ない。玉村八幡宮が有名である。
<3h>2016年7月7日から10月2日まで開催</3h>
- 見学日
- 2016年10月2日
- 記
- 2016年10月5日