府中市郷土の森博物館見学記

この館には1階に特別展示室、2階に企画展示室がある。後者のほうが狭くテーマもマイナーなので、いつも空いている。『発掘された中世遺跡』が今回のタイトルである。サブタイトルは「府中市西府の考古学」。2009年に新設されたJR南武線西府駅前の開発に伴う発掘調査で、中世の遺構遺物が出た。東西300M、南北190の大きな遺跡である。遺構の性格はまだ分からない。幅2Mの堀に囲まれた環濠集落なのか在地領主+宗教施設なのか。遺物は計37点。そのうち板碑を伝世を含めて9点展示している。他にも壺、渡来銭など多彩である。12世紀から17世紀までと幅広い。刊行物は何もない。1階の『京王電車がとおったころ展』は解説書やグッズが売られているのに、全く冷遇されている。出品リストぐらいは欲しいものである。

常設展示は武蔵国府、くらやみ祭などをテーマに充実している。ミュージアムショップや喫茶コーナーもある。郷土の森というように広い敷地には旧府中町役場庁舎、旧三岡家長屋門など計8棟の建造物が移築されている。時間があればゆっくり見て回りたい。また、京王線、JR南武線分倍河原駅からバスの便があるが、分倍河原駅、中河原駅、府中本町駅、是政駅からそれぞれ徒歩で約20分なので雨天以外の日は散歩にうってつけである。

<h3>2016年7月23日から10月30日まで開催</h3>

見学日
2016年8月28日
2016年9月5日