友人と掛川方面のいくつかの博物館等を回ったうちの一つである。タイトルは『掛川城と高知城』、サブタイトルは「山内一豊と歴代城主ゆかりの遺品」である。大きく2章に分かれる。第1章は戦国武将・山内一豊である。一豊および妻の見性院肖像画、絵巻、兜など17点であり、古文書は7通ある。どちらかというと高知県からの出品が多い。それだけ掛川市には遺物が残っていないということであおう。第2章は太田候と掛川である。ただ、江戸中期以降の城主である太田氏そのものよりも学芸振興といって文献、絵画などが主である。こちらは掛川市や周辺からの出品が目立つ。掛川城址出土のかわらけ、瓦なども11点ある。このようにタイトルよりもサブタイトルのほうが内容的に合っている。高知城の姿は全く見られず、2城の比較などを期待していたらがっかりするだろう。刊行物は展示資料目録のみである。良いものが出ているので、やはり図録が欲しいところである。開館20周年記念の展示なのでなおさらである。
美術館は名のごとく掛川城址の一画にある。常設展示はなく、年8回ぐらいの企画展、所蔵品展が開かれている。JR東海道本線掛川駅から徒歩10分である。一帯は掛川城公園になっており、復元天守、御殿などがある。御殿は重要文化財であり、数少ない御殿建築として貴重である。
<h3>2018年9月8日から11月4日まで開催</h3>
- 見学日
- 2018年10月20日
- 記
- 2018年10月27日