群馬県立歴史博物館見学記3

 沼田市から戻る形で今回のメインである『大新田氏展』を見てきた。大がつくし県立なので期待していた。新田義貞展としない理由が知りたかった。でも、39歳で若死にしており史資料も乏しいので、義貞を含む新田氏にしたのかもしれないが。総数82種で大きく3章に分かれる。第一章は義貞の勇姿であり、赤糸威鎧(櫛引八幡宮)、太平記絵巻(埼玉県博)などの優品が並ぶ。肖像も画2幅、木像2躯ある。短い生涯で遺品などが少ないには仕方ないであろう。一番有名な鎌倉攻めもことはもっと取り上げて欲しかった。第二章は新田氏から岩松氏へで、新田氏の後裔と称する岩松氏のことが主となる。義貞の嫡流が滅びてからは足利方についていた岩松氏がその跡式を継承した。関連する仏像、文書が出ている。第三章は新田氏の故郷である。出身地は新田荘遺跡として国指定史跡になっている。長楽寺遺跡、上新田遺跡などから出土した遺物が多く展示されており、4基の板碑で終りとなる。天井の高い部屋にゆったりした配置だったので見やすかった。ただ、82種と予想よりも多くはなかったので、あえてタイトルに大をつけなくてもよいとは思った。刊行物は図録と展示資料一覧がある。常設展示室内のテーマ展示室では『ポスターと図録でたどる企画展40年の軌跡』も開かれている。

2019年4月27日から6月16日まで開催

2019年5月11日見学

2019年5月18日記