那須町のあと時間に余裕があったのでさくら市へ向かった。この館は旧氏家町の時代から何回か訪れているが、見学記は初めてである。別称を荒井寛方記念館という。タイトルは『喜連川足利氏誕生の軌跡』、サブタイトルは「古河公方・小弓公方」である。宇都宮・会津仕置430周年記念行事とめいうっている。古河公方、小弓公方の流れが喜連川五千石の領主になるまでの紹介である。豊臣秀吉の小田原合戦勝利が画期となっている。旗本ではあるが、鎌倉公方の末裔として十万石の大名格であった(華族制度では子爵となった)。計81種であるが、どちらかというと文書展に近い。特に喜連川文書を主体としている。この文書は数か所に分散しているが、多くはさくら市蔵となっている。展示されている文書は室町将軍家足利氏、古河公方足利氏、後北条氏の他、特に豊臣秀吉朱印状8通が目を引く。文書以外の展示物には白鷹図、月桂院殿位牌および厨子、伏見築城之要図などがある。刊行物は図録が出ている。
ミュージアムはさくら市の自然、歴史などの常設展示室の他に荒井寛方記念室、鋸展示室、野口雨情コーナーがある。勝山城址の一画にあり、城址は公園化されている。最寄駅はJR東北本線氏家駅であるが、交通の便は悪くバスは無いようである。
2020年11月28日から12月23日まで開催
2020年12月5日見学
2020年12月13日記