愛知県在住の友人の案内でいくつか見てきた。メインになるのが今回の『初代刈谷藩主 水野勝成』、サブタイトルは「鬼日向のいくさとまちづくり」であった。開館記念企画展といって3月24日オープンしたばかりの新しい博物館である。全部で70種の展示数である。なんといっても刈谷藩の初代であり、歴代藩主の中でも最も有名である。徳川家康の従兄弟として一目も二目も置かれる存在であった。勝成所用の総髪の兜、金箔押長烏帽子形変わり兜を初め関ヶ原合戦までの関連資料がまず目に入る。次に大坂夏の陣、島原・天草一揆に焦点を当てている。島原の時は驚くべきことに75歳と高齢での出陣であった。平井弥吉正則大阪陣出陣図、寛永十五年肥前 嶋原陣之図などが見所である。原城址出土の鉄砲玉、十字架も展示されている。刈谷には慶長五年(1600)から元和元年(1615)まで在封しており、その後大和郡山城主を経て元和五年に備後福山城主となった。刈谷の倍以上を福山で暮らしており、そこでの史資料が多く目につく。最後のコーナーは勝成自筆の覚書や伝記であり、刈谷市や福山市での崇敬の高さを物語っている。サブタイトルにあるいくさは史資料が多く出ているが、まちづくりは刈谷に関しては少なく感じた。刊行物は図録と展示資料リストがある。
博物館は企画展示室以外にお祭りひろばと歴史ひろばがある。歴史ひろばは刈谷の縄文時代、刈谷藩と城下町、刈谷発の近代化の3テーマに絞っており通史がないのが変わっている。JR東海道本線逢妻駅、名古屋鉄道三河線刈谷市駅からバス便もあるが、徒歩でも15分で着く。刈谷城址はすぐ近くにある。
2019年3月24日から5月19日まで開催
2019年5月5日見学
2019年5月13日記