友人と東海地方を回った。タイトルは『吉田藩誕生!』、サブタイトルは「竹谷松平と深溝松平」である。三つの展示室を使っている。江戸時代前期の藩主である二家を取り上げている。合わせて約30年と短い。竹谷松平家は二代で断絶したが、家系は五千石の交代寄合として続いた。次に深溝松平家が藩主になったが一代限りで、その後は各地を転々として最終的には島原藩主となって幕末にいたった。『家忠日記』で著名な松平家忠の家系である。第1章、第2章は三河時代のことであり、松平清善画像、徳川家康朱印状などが出ている。第3章は関東の地であり、松平家忠画像、徳川秀忠御内書などが出ている。第4章は竹谷松平家であり、松平家清画像、具足など、第5章は深溝松平家であり、松平忠利坐像、本光寺境内図などが展示されている。系図、肖像画、古文書と万遍無く並んでいるが、甲冑は1領のみ、絵図は3幅、刀剣は無いなど藩政に重きを置いた展示であった。刊行物は図録と展示資料目録、翻刻がある。博物館のリニューアル後初めての訪問であったが、外装、内装ともに大きな変更は感じられなかった。住居移転につき見学記が大幅に遅れたことをお詫びする。
2025年9月6日から10月26日まで開催
2025年9月20日見学
2025年10月1日記