犬山市文化史料館見学記2

 岡崎市の次は少し遠いが犬山市へ足を延ばした。タイトルは『犬山城主成瀬家の家臣たち』である。尾張藩の付家老ではあるが、三万五千石の領地を持つ大名並みの武家である。家臣は直臣だけで五百名を超えていた。展示はまず城主成瀬家のことから始まる。成瀬家六影像、具足、幟旗などが出ている。家臣は主に犬山(城下諸士屋敷絵図)、名古屋(名古屋城下図)、江戸(江戸御屋敷図)の三ヶ所に分散している。名古屋が中心であり七割を占める。それぞれの意見が一致せず、藩政が混乱することもあった(天保の家政改革)。展示のうち家臣の職務、戦への備え、学芸と交流の章では当主と家臣との間の書状、具足、刀剣、書画などが並んでいる。但し、個々の家を取り上げていないので、どのような姓の人がいたかなど今一つはっきりしない。今回は総論というような感じである。刊行物は図録と出品目録がある。それにしても城下町のメインストリートである本町通りが人であふれていたのには驚いた。

2021年10月28日から12月2日まで開催

2021年11月23日見学

2021年12月3日記