日米和親条約170周年記念として『外国奉行と神奈川奉行』が二部構成で開かれる。今回はそのパート1として『外国奉行』、サブタイトルが「幕末の外務省」である。最初に外国奉行が出来る前のペリーやハリスについてである。外国奉行は安政五年(1858)に5名が任命された。歴代には阿部正外、岩瀬忠震、小栗忠順、京極高朗、新見正興など錚々たる者がいる。それらの他に組織としての外国方、外国人を警備する別手組、徳川慶喜と外交などを取り上げている。通訳や事務方などにも言及している。明治に入っての外務省成立で終わっている。古文書が少なく、当事者の日記や古写真が多く出ているのは時代を表している。珍しいものでは銀牌、拳銃などがある。刊行物は図録と展示資料一覧がある。図録はパート2との合本であり、記述は不揃いである。本来ならパート1と2を分けるべきであるが、両者は密接な関係にあったのでこのような形態になったらしい。論考が4本載っている。また、奉行小伝、関係役職者一覧、月番表などがあり史料としても使える。
2024年9月21日から10月20日まで開催
2024年10月13日見学
2024年10月20日記