タイトルは『戦国大名北条氏と西相模・伊豆』である。特別陳列ということで特別展示室の最初の一部屋のみである。パネルを含めて計37件であり、多くが文書である。原文書17点(うち館蔵12点)、文書のパネル14点である。小田原北条氏が直轄統治をした西相模、伊豆を対象としている。大きく3章に分かれる。第1章は2つの性格を持つ地域であり、西の今川氏等対する最前線と直の支配地としての位置付けである。北条氏印判状、徳川家康書状などが出ている。相州三増合戦図と河村新城址出土の鏃、銃弾、かわらけなども並んでいる。第2章は海からもたらされたものであり、特に海上交通の規則を定めた北条家印判状に注目している。他に北条氏規書状、北条家法度書などが出ている。第3章は北条家印判状の謎を追うであり、武田氏公認の船が持参する手形を中心としている。他に関山隼人訴状などが展示されている。釈文がないのが残念である。刊行物は展示資料一覧のみである。同時期にコレクション展示室で『藤助さんと幕末』、常設展示室で『清親から安治へ』も開かれていた。
2024年3月16日から4月14日まで開催
2024年3月20日見学
2024年3月25日記