行田市郷土博物館見学記6

 収蔵品展ということで迷ったが、評判が良いしタイトルが『忍城の景観』なので見ることにした。今年初めての見学記である。計32種のうちメインは忍城図である。近代の地図を除いて15点が並ぶ。初公開の武州忍城図(阿部家時代)、忍城図(〃)、修復後初後公開の文政年間忍城図を含む。よく見かける鳥瞰図の明治六年調整忍城図(昭和十年発行)も展示されている。年代は天正年間(近世後期写)から明治六年頃までバラエティーに富んでいる。時代ごと、城主ごとに変遷を4期に分けて解説している。他には出土遺物も9種展示されており、絵入り黒漆碗、馬甲など初めて見るものもあった。館蔵の城絵図だけでこれだけの展示が出来るのは素晴らしい。残念ながらチラシを含めて刊行物は一切ない。これを機に全国に残る忍城図の集成を期待したい。

2020年12月12日から2021年1月17日まで開催

2021年1月10日見学

2021年1月15日記