松戸市立博物館見学記2

 今回のタイトルは『小金城と根木内城』であり見逃す手はないが、館蔵資料展となっている。予想通り規模は企画展の半分ぐらいであり、広い一部屋のみであった。大きく二つのパーツに分かれる。最初は遺物であり、2城から出土したカワラケ、陶磁器、銭など36種が並んでいる。漆器、板碑片、弾丸、革札、鍔などもあった。もう一つのコーナーは中世文書である。西原文書10点、豊前氏古文書3点計13点であり、下総西部の戦国時代を考える上で重要な文書群である。いずれにも釈文がついている。小金城址、根木内城址とも残念ながら主郭を含む中心部分が破壊されており、一部のみ公園となっている。2城の地形模型や発掘調査状況写真パネルも展示されているが、全体が残っていれば国史跡になっていたであろう。いかんせんJRの駅に近すぎて早い年代に開発の波に飲み込まれてしまった。2城はJR常磐線北小金駅を挟んで位置しており、半日で十分回れる。東漸寺、本土寺なども時間があれば寄ってみたい。刊行物は展示資料リストのみである。

2020年1月11日から3月22日まで開催

2020年1月13日見学

2020年1月19日記