なんと10回目の見学記である。タイトルは『武門の遺産(レガシー)』、サブタイトルは「徳川家を支えた忍・桑名・白河」である。三方領地替200年、行田市・桑名市・白河市友好都市締結25周年と銘うっている。三市の巡回展で行田市は二番目である。計72種であるが、館によって出ていないものもある。文政六年(1823)、阿部氏が忍から白河へ、久松松平氏(越中守)が白河から桑名へ、奥平松平氏(下総守)が桑名から忍への国替えがテーマである。いずれも御家門と譜代の名門であった。企画展示室では足りず、常設展示室も使っている。第一会場は常設展示室内でる。初めに三市の城絵図、城下絵図や関連の文献が出ている。次に奥平松平氏を取り上げ、松平忠雅像、松平忠国書などが展示されている。今回独自のものと従来の展示物が混ざっており見ずらい。他に刀剣が7口、拵が2口並んでいる。いつもの企画展示室は第二会場である。徳川家と三家の関連の章では德川家康自筆書状、関ケ原合戦図屏風などが出ている。次に久松松平氏では楯無鎧写、古萬古など、阿部氏では硯箱、狩衣などが展示されている。多くのものを詰め込んでいるので導線がはっきりしないのは不便であった。三藩を代表するものが並んだ名品展といえる。刊行物は三館共通の図録がある。
2023年9月16日から10月15日まで開催
2023年9月23日見学
2023年9月27日記