鎌倉歴史文化交流館見学記6

 タイトルは『北条氏150年 栄華の果て』、サブタイトルは「鎌倉幕府滅亡」である。十三世紀後半から十四世紀半ばまでを対象としている。パネルを含めて総計77件で構成されている。第1章は全盛期の鎌倉幕府であり、出土遺物の墨書木札、仏華瓶などが出ている。第2章は鎌倉幕府の終焉であり、新田義貞、足利尊氏等の活躍であり、メインのコーナーである。六波羅政庁址(京都市)、東勝寺址などからの出土遺物のほかに太平記絵巻等が出ている。第3章は鎌倉幕府再興を目指してであり、近年注目を集めている中先代の乱を中心に足利尊氏御内書などが出ている。最後の第4章は鎌倉幕府滅亡後の鎌倉と北条の女性たちであり、遺された北条氏の女性たちが建立した今は廃寺の円成寺(伊豆の国市)からの出土遺物などが並んでいる。新田義貞の挙兵から鎌倉へ到着するまでのことをもっと詳しく知りたかった。大きなテーマらしく全国各地から展示品を借りてきており、初めて見るものも多かった。刊行物は図録と出品目録がある。古文書の釈文が展示室、図録ともに無かったのは不便である。どうでもいいことであるが、図録はサブタイトルの鎌倉幕府滅亡の方がタイトルの方よりも活字が大きい。隣の交流室では『令和の洪鐘祭』も開催されている。

2024年9月21日から11月30日まで開催

2024年11月16日見学

2024年11月25日記