みよし市立歴史民俗資料館見学記

 刈谷市の次はみよし市へ行く。この館は初めての訪問である。タイトルは『西大平藩』、サブタイトルは「藩と大岡家と地域と」である。一回りして見学記を書くかどうか迷った。その理由は古文書の多さであり、一回の展示替えでほとんど変わるとしても計185件の約半分ちかくがずらりと並んでいる。古文書は不得手だが、個人的になかなか来れる館ではないので紹介することにした。西大平藩は寛延元年(1748)に大岡忠相が一万石の大名となり、現在の岡崎市大平町に陣屋を構えた。その領地の約三分の一がみよし市にあったことを機縁とした展示である。二階の二部屋の企画展示室を使っている。膳、書画、黒笹村絵図、大砲模型などが出ているが、あとは地方文書を中心とした古文書だらけである。領域支配に興味がある人にはたまらない展示であろう。遠く上総の地にも領知があり、関連した文書も出ている。小さな館にしては随分と力が入っていた。刊行物は図録と出品目録がある。図録の解説は詳しく参考になる。

 資料館はみよし市の通史の常設展示室が一階にある。交通の便はバスしかない。名古屋市営地下鉄鶴舞線赤池駅、名古屋鉄道三河線豊田市駅などからである。

2022年10月22日から12月18日まで開催

2022年10月29日見学

2022年11月10日記