新田荘歴史資料館見学記

 コロナが収まらない中、友人と駆け足でいくつか見てきた。太田市に所在するこの館には何回か行っているが、久しぶりの訪問である。タイトルは『世良田東照宮の宝物』である。東照宮宝物館建替の機会を利用している。企画展示室は小さな一部屋のみであり、計22種で構成されている。徳川将軍五代綱吉から十二代家慶までの棟札7枚と木製高杯、瓶子など神饌器具11種が大半を占める。部屋の中央に徳川家康着初めの鎧が置れ、他には太刀拵、勅額、御金幣がある。刊行物は無料のリーフレットが配られている。

 館は市の原始から近世までの通史の常設展示室が主であり、三十六歌仙絵図、新田猫などがテーマ替えで展示されている。1985年に東毛歴史資料館として設立され、2009年4月に太田市立となった。歴史公園の一画にある。天台宗長楽寺の旧寺域にあり、寺は世良田東照宮の別当寺であった。そのため常設展、企画展とも寺と宮の文化財の展示が多い(数年おきに長楽寺展が開かれている)。歴史公園は国史跡新田荘遺跡の中心であり、一日コース、半日コースの散策も可能である。最寄駅の東武鉄道伊勢崎線世良田駅から徒歩20分である。

2021年9月11日から10月10日まで開催

2021年9月12日見学

2021年9月18日記