上田市立博物館見学記

 今回は長野県へ遠征である。最初は上田市。タイトルは『叶うのか、7つ櫓の復元』、サブタイトルは「上田城復元の歩みとこれから・・・」であり、仙石忠政入封400年を記念している。本来本丸(主郭)に7つあった櫓のうち現存しているのは3つである(県宝)。西櫓は原位置、北櫓、南櫓は明治初年に民間に払い下げられたが、1949年に元の位置に戻された。残りの4つも復元しようとする計画というよりも今は願望の段階である。常設展示室を使っているが、常設物と企画物がはっきり区別しておらず見づらい。仙石忠政像、天保十五年(1844)写上田城及城下町之図、昭和十七年(1942)移転改築設計図、鬼瓦などが出ている。復元へ向かってこれから市民へ周知していこうという最初の試みであろう。タイトルの叶うのかという疑問形やサブタイトルのこれから・・・に先の長さが感じられる。刊行物は図録代わりの12ページのリーフレットがある。

 博物館は上田城跡公園の一画にある(旧二の丸)。一階二階で中世以降の通史、隣接した別館では真田氏の展示をしている。城内には1994年に復元された櫓門や真田神社もあり、市民の憩いの場となっている。JR北陸新幹線上田駅から徒歩15分である。市内には見所が多くあり、時間があればゆっくり散策したい。

2022年9月24日から11月8日まで開催

2022年11月5日見学

2022年11月13日記