太田記念美術館見学記

 この館は浮世絵専門であり、浮世絵はそれなりの見方が必要であるが、タイトルが『源平合戦から鎌倉へ』なので記すことにした。サブタイトルは「清盛・義経・頼朝」である。全63点のうち文献2点を除き他は浮世絵である。サブタイトルにあるように中世前期に活躍した武士が主である。牛若丸=義経が目立つ。大将は平重盛、木曾義仲など、家臣は和田義盛、梶原景季、畠山重忠など、スター級の名が並ぶ。なぜか佐藤忠信が多かった。石橋山、屋島などの合戦図も目立つ。幕末の動乱に見立てた奥州合戦、頼朝上洛もある。1枚だけ人物が入っていない大磯の絵もあった。中世前期の人物、合戦が十八世紀、十九世紀の人々にどのように捉えられていたかが良く分かる。刊行物は展示品リストのみである。

 美術館の展示室は一階と二階の2部屋である。常設展は無く、1~2ヶ月ごとの企画展を開いている。ミュージアムショップもある。JR山手線原宿駅から徒歩5分と交通至便である。近くには明治神宮、東郷神社等見所も多い。

2022年7月1日から7月24日まで開催

2022年7月13日見学

2022年7月18日記