東北歴史博物館見学記

友人の誘いで急に宮城県へ日帰り旅行とあいなった。一時間ほど余裕があったので、久しぶりに寄った。全くリサーチしていなかったが、『大白隠展』を開催していたので見ることにした。大変良い展示であった。以前書いた『大信長展』と比べてこちらは文字通り大白隠である。前後期合わせて92点。書画は1点を除いて白隠尽くしである。白隠慧鶴禅師は臨済宗中興の祖と言われ、現在の僧侶まで続く法系はほとんどが白隠の弟子につながる。このような高僧であるのに対し、その絵はマンガの源流の一つといってよいほどの親しみを持っている。このギャップが大層面白い。なんといっても一目で白隠の絵と分かるのが素晴らしい。素人にも書けそうで絶対に書けないのが白隠の絵であり、賛と合わせてそこには禅の教えが入っているのである。私のような凡人にはそれを読み取れないが、絵を見るがけでも十分楽しめる。生涯に数万点の書画を書いたといわれる。その中のほんの一部であるが、今回これほどまとまって見れたのは大変良かった。

そういえば2013年にザ・ミュージアムで『白隠展』を見学した記憶がある。その時はあまり興味がわかなかったが、今回改めてその良さが分かった次第である。三部屋からなる特別展示室は広々としており、ゆったりとした気分で見れた。刊行物は図録(1200円)と展示リストがある。簡単でいいから白隠の履歴事績をまとめて欲しかった。大部分が個人コレクションであるが、私としては寺に伝わったものに関してはその来歴も知りたかった。瑞巌寺宝物館との二会場同時開催であるが、残念ながらそちらの方は行けなかった。なお、二百五十年遠諱記念とあるが、1769年(明和五年)入寂なので2019年がその年にあたる。これからもあちこちで白隠の書画が楽しめそうである。博物館は常設展示も充実しており、テーマ展示室も別に設けられている。JR東北本線国府多賀城駅のすぐ隣である。時間があれば多賀城址も歩いていけるので寄って欲しい。

東北歴史博物館見学記

2016年4月16日から6月26日まで開催

見学日
2016年6月4日
2016年6月12日