花園大学歴史博物館見学記

関西シリーズ第2弾は『湯島 麟祥院展』である。戦国関連ではないが、気になっている寺院の一つであるので見に行った。春日局ゆかりの臨済宗妙心寺派天澤山麟祥院は同名の寺が東京都文京区と京都市にあり、前者の方の展示である。展示替えを含めて62点。多くが絵画である。他に肖像画(頂相を含む)、古文書が少し。二ヶ所の麟祥院から出品されている春日局の肖像画がよい。春日局の書いた消息も興味深い。麟祥院はその法名である。絵画では白隠慧鶴の書画が目につく。特に白隠の法嗣の峨山慈棹が麟祥院十世であった関係もあるようだ。前年の『平林寺展』にも出ていらようだし、早稲田大学会津八一記念博物館でもたびたび見ている。臨済宗中興の祖といわれるだけあって同宗の主な寺はほとんどが所蔵していると思われる。麟祥院は戦災で焼けたが、それでもこれだけの文化財が残っているのはありがたいことである。第一展示室と第二展示室に分かれ、第一のほうは常設展示と併用であるが常設部分が狭いのが惜しまれる。

今回の刊行物は図録(1200円)と出品一覧がある。図録については麟祥院の総論を書いて欲しかった。先に気になっている寺院と書いたが、大名寺であり春日局、親戚の稲葉氏の他にも本多氏、土方氏などの墓がある。ここらあたりと寺との関係がもっと知りたいと思った。大学の施設なので日曜日は休館である。博物館は無聖館4階にある。今回は京都市営地下鉄西大路御池駅から歩いた。JR嵯峨野線円町駅からの方が近いようだ。

それにしても文京区はだらしない。本来ならすでに文京ふるさと歴史館で『麟祥院展』を開いていてもおかしくない。それをなぜ東京在住の私が京都市まで行って見なければならないのか。企画展示室の規模は同じぐらいなので、ぜひ地元の歴史館で開催して欲しい。区内には護国寺、伝通院、根津神社など有名な寺社が多くあるのに、所蔵文化財が区民や都民の目に触れる機会が少ないには残念である。

花園大学歴史博物館見学記

 

2016年4月2日から6月4日まで開催

見学日
2016年5月17日
2016年5月28日